共著を出版します:驀進する世界のグリーン革命 | ポット出版


 もうすぐ出版される本の中で、地熱と小水力という自然エネルギーがどうしてなかなか導入されなかったのか、という小論を書いている(驀進する世界のグリーン革命 | ポット出版)。いいわけめくが、震災前に原稿を書き終えていたのに、先方の都合で出版に至るまで3年もかかってしまった。書き直しはしたけれども、時代が変化していて直しきれなかったところもあるのが残念だ。それから、私の著作タイトルで編集者さんに「革命」をつけられてしまうのは2回目でもある。これがちょっと恥ずかしい。
 昨年福祉系学部の専任教員になった関係もあって、環境系の研究に取り組める時間はとても減ってしまったが、私の原点はこのあたりにあることは間違いない。「環境問題って技術の話じゃないんだな」とつくづく思ってから社会学へと専門を移してもう20年になるのか。
 それにしても、グリーンな生活とはいまやほど遠い「ガソリン生活」をしている。都心暮らしが長かったからずっと車を持たずに来たけれど、ここ地方で過ごすと自動車の移動により二酸化炭素を多く出すということは避けられない。地球温暖化問題の中心はむしろ自家用車問題なのだから情けなくもある。大学から自転車で通えるところに住む、という選択肢も考えたが魅力ある住居に出会えず断念した。安全性の問題もある。エコであることは私にとって重視している価値であるが、常に優先順位が1位というわけではない。
 自然にとても近い暮らしの中で得られたのが地産地消の食材たち。そして、驚いたことに地場産の天然ガスというおまけもついてきた(とにかく安くて助かる)。いつものように、入居に合わせて電気の契約アンペアをダウンをし、作業の人から「ほんとにこんなに低くしていいんですか?」と聞かれた、とはいっても東京電力からの購入が今は避けられないのが残念である。資力があれば自然エネルギーだけで自律した電気系統システムのある住まいを作りたいところだ。
 社会が持続可能であるためには、より適正にシェアをしていくしかないと私は考えている。そして、それは福祉を考えることとほぼ同型にちがいないと信じてもいる。