しばらくこのテーマでブログ書いていなかった。(ツイッターでは少々触れてたけれど)正月を子どもたちとだらだらすごしているうちに、また嫌な感じの事態が起きていたようだ。昨日東京にいたとき地下鉄に乗ろうとした瞬間に地震速報が出てしばらくとまり、ドキッとしたばかり。これだけ度重なる福島の震度4では、あちらこちらガタがきていそうで、再び不安になっている。原データ含め検証して、だいたい納得感を得たので、まとめておきたい。
まず、年頭の地震後に、4号機の冷却系統に亀裂が発見された。ここまでは東電も認めている。水位が低下したとはいっていないが、おそらくいったん低下したのだろう。(小さい爆発など含む可能性のある)温度上昇にともない発生したセシウムが、ある程度放出されたことは確実だろう。風向きとか舞い上がりだけで落ちてくるというたぐいの微小な変化ではない放射性降下物量の変化が観測されているからだ。わりと引用されているのが、文部省の福島市で観測されたモニタリング。(http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1285/2012/01/1285_011318.pdf)。秋頃にはNDだったことも多いのに、12月終わり頃から上昇して、2日ごろピークとなり、その後毎日一定程度出続けている。もう1つ福島原発第一の敷地内にある管理棟での降下物のデータがあった。12月から1月初旬にかけてのセシウムは、10月あたりと一桁違う、つまり10倍。この事実が生じた理由を東京電力や官庁はなにも説明していない。わかりにくいデータの山に、分け入るのは誰の仕事だろうか。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/111117h.pdf
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/images/fallout_120112-j.pdf
取水口付近など、海水系の値には余り変化がないので、4号機がらみである可能性がより高いといえる。1-3号機に問題が生じる際には、どちらかというと取水口付近の海水データに出てくる。4号機プールはすかすかの開放系なのですぐ空気中に出てしまう。周辺で放射線量の大きな変化が観測されないのは、すでにあまりにも高い放射線量となっている状態のため、さらに多少降ったところで数値にすぐは反映しないということ。
でも、これは低線量のところに飛んだら大問題のはず。除染作業というものが賽の河原の石積み作業と化してしまうのだから。年明けの風向きは北西からの時間帯が多かったおかげで、ほとんどは海に落ちている。それでもこれだけ降下物が観測されているのだから、ぞっとする。残念ながら原発事故は収束などしていない。その事実に向き合うことからしか、何も始めようがないはずだ。