うちのインコはそろそろお年なのに、今年うまれて初めて卵などを宿してしまい(もちろんひとり身なので無精卵)、さしずめ高齢で初産、陣痛が弱く自力出産するのに苦労をして入院しなんとか出産をしたものの、予後が悪く回復に時間がかかった、というような状態でした。
子どもは家を出ていないのに残されたペットのお世話に振り回されるとは、ため息がでてしまいますね。それにしても、お医者さんに通っていると病気の動物達は引きも切らず。ペットと共に生きている人ってたくさんいるんですよ。お医者さんとの会話が聞こえてくると、それぞれ種も違ううえに個性も違う。「この子はホントに小食ですねえ」「もう、気持ちだけでご飯がのどとおらなくなっちゃうんですよ」とか、性格を瞬時に把握して対応が実践的になされる。動物のお医者さんていうのは、本当にすごい職人芸だとあらためて感嘆しました。マニュアルが全く通用しない世界なので、個人の才覚が際立つのかもしれない。小鳥OKという病院は本当に少ないのだけれど幸い近くに名医がいてくれて本当によかった。人間の小児科のお医者さんもこのくらいの職人芸を発揮できる人にやってほしいものですね。
そういえば一時期獣医志望だったこともある私。言葉を発することができない動物の感情を理解する力は結構あるほうかもなあ。人間の子どものほうが数段ラクに感じます。だって少し大きくなれば言葉を話してくれるんだから。ただし、あの動物の名医さんが、もし小鳥に向けた繊細な気遣いのままに子どもに接するお父さんだとしたら、ちょっと気を使いすぎで子どもにとっては少しめんどくさい親かもしれないな、などといらぬ心配をしてしまいました。
ちなみに、ペットは飼い主に似る、これはかなり真実のようで、元の飼い主の娘に似ているらしいインコは、お医者さんに「この子の鼻の色はどう考えても男の子みたいにみえますねえ」といわれてしまったのでした。こんなに紛れもなく女の子であることを証明する病気だったのに。やれやれ。